2009年4月20日月曜日

参加型マッピング -Wikimapia & OpenStreetMap-

 インターネット上の地図(Google Maps)にWikipediaライクな(地理)情報を表示するサービスとして、2007年から「Wikimapia」プロジェクトが始まった。
 このサイトは、Alexandre Koriakine とEvgeniy Savelievの2人のプログラマによって始められ、現在では101の言語(そのうち58の言語はインターフェースについても)がサポートされている。
 Goodchild(2007)によると、Wikimapia上には420万エントリーもの記事があるとされ、その多くが本家Wikipediaの詳細な記事とリンクされている。
 Wikimapiaでは、ユーザー権限によって場所に関する記事だけでなく、空間(たとえば、市区町村域、道路、河川など)も描画することが可能であり、地理情報に特化した参加型Webサービスといえよう。





 同様に、フリーの地理(空間)情報データを作成することを目的として2004年に立ち上がったOpenStreetMap(OSM)というプロジェクトがある。これは、GoogleMapsをはじめとする無料で使えるWeb地図サービスではカバーされていない大縮尺の地理情報や、地図の原本への変更などを可能とするものでベースマップ自体が対象となる。

 一般的なWeb地図サービスは、地図の表示こそ大半が無料であるものの、地図自体を加工・編集をすることが(ライセンス上)容易ではない。そこで、きわめて限られた地図のみが公開されていたイギリスが発端となり、構築が始まった。

 OSMの統計によれば、2009年4月時点でTrackPointは、750万地点、登録ユーザー数は、10万5千人にも達している。(http://wiki.openstreetmap.org/index.php/Stats



2 件のコメント:

  1. Wikimapiaのエントリー数には圧倒されます。

    またどちらのプロジェクトも、地図の作成+拡充という、本来は高度な専門知識を必要とする作業を、ネットコミュニティ構成員の協調的参加によって達成しようとしているという点において、大変興味深いです。

    返信削除
  2. コメントありがとうございました.

    discussionの中でもお話ししたかもしれませんが,
    データの正確性を証明する,あるいは検証するためのシステムをどうつくるのか,については今後の課題といえます.

    とはいえ,世界規模で地理情報を集めることが「可能になった」という点では大変魅力的だと思います.

    返信削除